(第8章)メカ・チューン

ツインターボ化とともに、以下に示すメカ・チューンも同時に行い、
ターボ実装に伴って圧縮比を下げることによる出力・トルクの減少をリカバーします。
慣らし運転の時はブーストかけないんですが、
それでもノーマルのATミッションが滑ってしまい、強化ミッションに交換しました。
ということは、メカ・チューンだけでもかなりパワーアップしています。(^.^)
実際、ベースパワーの向上によって
圧縮比を下げることによる出力低下を補って余りあるようなんですが、、、
慣らしのときブーストかけないので
「うん、これなら低回転の時も十分ね。」と言ってる人も、
慣らしが終わってブーストかけ始めてそれに馴染んでしまうと、、、
「低回転が足りないみたい・・・」と言い出すそうです。(^-^;
私もそうなってます・・・(笑)
エンジン、主要運動系
シリンダーヘッド
動弁系
吸気系
排気系
点火系

エンジン、主要運動系

排気量アップ(ボアアップ)
 93 mm の鍛造ピストンを用いて、排気量を 3,383 cc にアップします。
(VG33Eのノーマル・ピストンは 91.5 mm で 3,274 cc 。)
 特注製作する場合もあるようですが、
たまたまキットがあったようで、それを使用しました。 

コンロッド強化
コンロッドは、トラストの「H断面コンロッド」を使用します。
(軽量化と硬度を高めるため、
”ニッケルクロームモリブデン鋼の削りだし”です。)
コンロッドには「I断面」と「H断面」とがあり、
それぞれ一長一短あるようですが、
それほど高回転まで回さないのであれば、
「H断面コンロッド」の方が軽量化のメリットがあるようです。

F1ブラックメタル(コンロッドメタル・クランクメタル)
 コンロッドメタル・クランクメタルには、
パワー・エンタープライズの”F1ブラックメタル”を使用します。
通常使われている”ケルメット・メタル”に対して、
大幅なフリクションの低減・潤滑性能の向上、
その結果としてクランク温度の低下・耐久性の向上が得られるそうです。

シリンダーヘッド

燃焼室加工・ポート研磨
NAチューンの場合には圧縮比を高めて出力を上げますが、
ターボ・チューンの場合には圧縮比を下げるために燃焼室を加工します。
(VG33Eノーマルの圧縮比は "8.9"。)
 Z32(VG30DETT)の圧縮比が "8.5" ですが、
それよりも低めに設定しています。
(この辺りは、仕上がりのエンジン特性を考えながら決めていくようで、
チューナーの腕の見せ所なんでしょうね。)

 メカチューンといえば「ポート研磨」というくらいチューニングの基本中の基本です。
給排気ポートの内面の凹凸を研磨して滑らかにし、給排気の抵抗を減らします。
加工前(ノーマル)
加工後

メタルヘッドガスケット
 ガスケットも、高過給・高燃焼圧に耐えるように、強化型のメタルガスケットを使用します。

動弁系

カムシャフト交換
カムシャフトは、IN・EXともに”264度(66度)”のZ31用のものに交換します。
(下の写真の右が改造用、左がVG33Eノーマルです。)

バルブ
バルブシート・カット&擦り合わせ、バルブ擦り合わせ、を行い、
流入・排出抵抗を低減します。
 バルブスピリングは、サージングを起こさぬよう、
ダブルスプリングのアウター側のスプリングを強化タイプに交換します。
 (擦り合わせしたバルブ) 

バルブタイミング調整
これについては、本を読んで勉強しましたが、まだよく理解できていません・・・
でも、ここがチューニングの味付けのポイント(チューナーの腕の見せ所?)だそうです。
 スライド調整式の「カムスプロケット」を使用。

吸気系

インマニ、サクション&インテーク・パイプ
言うまでもなく、ワンオフです。
 マニホールドの径が細く・長くなると「低速タイプ」、
太く・短くなると「高速タイプ」となるそうです。

 (ただインテーク・マニホールドの加工が間に合わなくて
スロットルだけを60φから70φに変更しています。)

エアフロー
エアフローメーターは、Z32用を使用する予定でしたが、、、
容量的な問題とZ32用はくせがあるとのことで、
Q45(インフィニティ)用を使用することになりました。
 エアクリーナは、今まで使用しているK&Nを外して、
TRUSTの"GRACER AIRINX"
に交換しています。
(ミディアムサイズを1個)
(右: ミディアムサイズ)

排気系

エキマニフロント・パイプ
ノーマルのエキマニはV6の両バンク毎に集合させますが、
集合部までの長さもバラバラで、曲げRも小さくて、排気抵抗が大きくなっていますので、
ワンオフで、所謂「たこ足」と呼ばれる等長タイプのマニフォールドを製作します。
(断面積変化を小さく、排気抵抗を下げてスムーズに排気が行われるようになっています。)
同じく、フロントパイプもワンオフです。
(タコ足)

マフラー
 マフラーは、現在使用中の「フジツボ:RVレガリスHB」から、
「2連出し」
に変わりました。 改造・第一段階) 
ただ、床下スペースにあまり余裕が無いので、
ラテラルロッドとのクリアランスが結構厳しいですね。
ラフなところを走らなければ、問題無いかな??

点火系

点火プラグ
ノーマルVG33Eのプラグの「熱価」は#5ですが、
ターボ化によって燃焼温度が高くなるため、
#7の”プラチナ・レーシング”プラグを使用しています。
改造後5万キロ走行過ぎたのに一度もプラグ交換していなかったので、
仙台・作並ミニオフ」の帰りにアルティメイトに立ち寄ってプラグ交換してもらいました。
外したプラグの電極を見ると、、、へたり始めた頃だったようです。 (^_^;
(下・画像参照、2002年7月)
2万キロ〜3万キロくらいで交換するのがいいようです。
Click & Magnify
2003年の11月にプラグ交換してもらった時、
それまでのプラチナ・レーシング(#7)から
NGKの "IRIWAY 7"(BKR E-type) に変っていました。

プラグコード
プラグコードは、今使用している「Nology:Hotwire」をそのまま使っています。

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